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弱く、強く Piano and Forte [雑感]

J・カビラのサッカー実況(というか、むしろ実況外)での絶叫が、うるさいなあ、と思っていたら、それも終わって高校野球のNHKテレビ実況が、なんだか絶叫に感じられる今日この頃です(「解説」のひとたちは、こぞって、おとなしいのが対照的)。

 若いアナウンサーだけでなく、ロンドン五輪のときの女子バレーの「実況」で、「探していた、見失っていた光はロンドンの風の中にありました」(こう書くとおだやかだが、少なくとも最後の「ありました」は「ありましたあああ!!」というような感じだっただろう)と語って、なんでだか歴史に残る実況みたいなふうに言われているらしいアナウンサーが今日の第二試合の実況で、たとえば、「バントがフライになったああ!」と大声で言い、そのあと、「ファウルです」と半分以下の声で語る。(そんなことで叫ぶなよ、という感じ。) で、ふだんはNHK男性アナウンサーらしい鼻にかかった美声でしゃべるので、たとえば新年の大学駅伝の実況とかのようには「絶叫」アナの範疇に入れられないのかもしれない。

  アメリカでの野球実況放送は1920年代からのラジオ、1940年代からのテレビの長い歴史があって、なんだか「個性的」「人間的」なものを入れるのをよしとする立松和平的ニュージャーナリズム的価値観が前世紀の終わり近くから日本でもよしとされたことと連動しているのか知らないけれど、NHKのアナウンサーがなんだかむやみに叫ぶようになったと感じてきた(とくにこの数年、うるさい)。「さあ!」とか奇妙な親近的日本語はアメリカのスポーツ実況の影響だと思う。

  夜のNHKのニュースで、戦災の記憶を、本人ではなくて若い人たち(中学生・高校生)が語るという話題があって、そのとき画面に映った「原稿」には、「弱く」とか「強く」とか余白に書き込まれていた。

  あー、なるほど。絶叫というのではなくて、強く話したり、弱く話したり、ということなのね。それがないと人は「棒読み」と呼ぶのかしら。

  そうではないと思うのだが、声と音と文字、みたいなことをあらためて考えた一日だった。

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過去のブログ記事を極私的にメモっておけば、――

 「September 8 言葉の影、または引用について (3)  Word Shadows: On Quotation (3) [ことば Words]」 <http://occultamerica.blog.so-net.ne.jp/2008-09-09>

「September 7 言葉の影、または引用について (2)  Word Shadows: On Quotation (2) [ことば Words]」<http://occultamerica.blog.so-net.ne.jp/2008-09-08>

 (なんか、えらくむつかしいことをアメリカにいたときには考えていたなあと、思う夏。)


タグ:音声 Voice
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