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天使の合唱――天体の音楽 Music of Spheres (3) [魂と霊 Soul and Spirit]

「天体の音楽(2)」 のつづきというよりは、2009年の記事「天使と悪魔、天(国)と地(獄) Angels and Devils, Heaven (, Earth,) and Hell [Daddy-Long-Legs] 」を読み直してロムバッハの『世界と反世界』を抜き書きした「天使とヘルメス」のつづき。

 

PereSerra_MadonnaandChildwithAngelsPlayingMusic (1390s).jpg 
Perre Serra, Madonna and Child with Angels Playing Music (1390's) テンペラ画 ――バルセロナ市 カタルーニャ美術館

 天使たちはもともと世界存在であった。その各々がそれぞれに完璧な世界であり、世界視圏であり、世界像であり、告示であり、あらゆる本質内容とその大なる合法則的な連関とを内に映した像であった。天使たちは創造の出来事をその根源的な姿において示した。天使たちは謎の解き明かされた世界史であり、白日のもとに開かれた自然の書であり、創造の出来事を、これが物質的な事物の中で現象するよりもさらに明るく照り返させる、明晰な鏡であった。だから天使たちは「讃めたたえ」にして「讃辞」であり「合唱」であった。これらの天使たちにおいて初めて、技芸をこらした建築すなわち、全体が「音楽」であるような建物が明示された。

 各々の天使がいずれも世界の統一解釈であったため、天使たちは「並列」という秩序においてではなくて、「積層」的な秩序において、諸圏域という秩序の中で考えられねばならなかった。それぞれ「高次」の精神的存在はそれよりも低次の存在を包含し、さらに高次で統一的で透明な世界解釈をも含有していた。世界はさまざまの高みにおいて見られ、解釈されることができる。あらゆる高みは同等の資格をもっている。この同等の資格をもった調和的一致は、形象的に合唱のうちでありありと示された。「天使の合唱」は、世界の解釈の多様性をあらわす最古のシンボルである。それはヘルメス的形象である。どの合唱も全体的世界(叡智)としての世界に投げかけられた、光に満ちた理解の眼差しである。〔ハインリッヒ・ロムバッハ著、大橋良介・谷村義一訳 『世界と反世界――ヘルメス智の哲学』 (リブロポート、1987年), p. 108〕

 

 「圏域」とは英語にすればsphere であり、宇宙論的には、あるいは世界像としては、「天空層」ということだろう。 ここで、天体の音楽と天使の奏楽・音楽が重なり合うリクツができてくる、のではなかろうか。

 

 

web_arles_church_st_trophime_door_arch_1.jpg
最後の審判 アルルの聖トロフィーム寺院入口上部 image via Travel by Anna <http://travelbyanna.wordpress.com/category/3b-europe-2012-by-country/france/roussillon/>

 「サン=トロフィーム教会」(ウィキペディア)

   

 

 

[angels-tympanum-]0171.jpg 
天使の奏楽 アルルの聖トロフィーム寺院入口内部弧面 image via Introduction to Saint Trophime, Arles, France (Mary Ann Sullivan 2007)  <
http://www.bluffton.edu/~sullivanm/france/arles/sttrophime/introduction.html>

 ロムバッハのキャプション (p. 111)――天使の合唱 アルルの聖トロフィーム寺院入口内側孤面にある彫り物 1170年頃/天使の一人一人が世界を包む精神圏域である。ここでは内側の孤面に描かれた幾筋かの輪にそれが形象化されている。諸々の圏域は様々の基調音で調律されている。そこには諸圏域の調和にして宇宙の音楽がある。

  合唱っつうか、合奏ですかね。


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